急性硬膜下血腫術後の同側片麻痺に対しMRIでKernohan’s notchを確認できた1例
書誌事項
- タイトル別名
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- A case of ipsilateral hemiplegia after acute subdural hematoma surgery with Kernohan’s notch confirmed by MRI
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抄録
<p>頭部打撲後に痙攣を発症した30代女性が搬送された。当院到着時には意識清明であったが, 直後に2回の痙攣があり, 昏睡状態となった。頭部単純CT検査では, 正中線偏位を伴う右急性硬膜下血腫と外傷性くも膜下出血があった。CT検査後瞳孔は両側散大し, 対光反射は消失した。頭蓋内圧降下薬投与後も瞳孔所見は変わらず, 脳神経外科医と協議の結果保存的加療の方針とした。第2病日に瞳孔所見が改善したため, 開頭血腫除去術および外減圧術を施行した。第4病日には左上下肢の運動はあったが, 右上下肢の運動はなかった。精査目的に第11病日に頭部MRI検査を施行し, 右上下肢麻痺の原因はKernohan’s notch (Kn) と診断した。急性硬膜下血腫や頭部外傷では急激に脳ヘルニアに至る場合があり, Knの発症に留意が必要である。原疾患の程度にもよるが, Knによる合併症発症の可能性も考慮した手術時期の検討が必要である。</p>
収録刊行物
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- 日本救急医学会関東地方会雑誌
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日本救急医学会関東地方会雑誌 44 (4), 324-328, 2023-12-28
日本救急医学会関東地方会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390861559985565824
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- ISSN
- 24342580
- 0287301X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可