d4PDFと二変量極値分布を用いた全国一級水系の2水系間における同時洪水再現期間の推定

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タイトル別名
  • Estimation of Simutaneous Flood Return Periods between two rivers of Japan Class A Rivers with d4PDF and the Bivariate Extreme Value Distribution

抄録

<p>近年、激甚化する豪雨災害によって、複数地域が同時に被害を受ける事象が頻発している。こうした極端現象によるリスク推定のため、大規模アンサンブルデータベースd4PDFが開発、提供されている。 d4PDFによる数千年分の気象データを用いて、これまで様々な分析が行われてきた。 こうして開発された分析手法の一つに、極値理論を用いた極値における従属性分析がある。極値理論は、分布の裾としての極値に着目した分析で有効であり、極値流量を分析対象とする洪水解析分野にも適用できる。既往研究では、二変量極値分布へd4PDFデータをあてはめ、関東地方の2水系内および九州地方の2水系内での流量の極値従属性を分析してきた。 本研究では、このd4PDFと二変量極値分布を用いた分析手法を全国の一級水系での2水系内の組について適用し、流量の極値における従属性の地域性などを調べた。さらに、計画規模の異なる水系同士を分析するにあたって、異なる計画規模を考慮した極値での従属性を表す指標を提案し、分析に利用した 分析の結果、集水域が隣接する2水系の組について流量における極値の従属性が大きくなることがわかった。 推定した流量における極値従属性指標を用いて、社会的に影響の大きい2水系内での同時洪水発生の再現期間が500年未満の水系の組を抽出した。 </p><p>推定の結果、既往の気象観測結果との整合性から本研究のアプローチには一定の信頼性があることが示された。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390861618045922304
  • DOI
    10.11520/jshwr.36.0_292
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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