スイカ灰白色斑紋ウイルスのゲノムに変異を導入するための亜硝酸ナトリウムおよび熱処理条件の検討

  • 冨髙 保弘
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構植物防疫研究部門つくば拠点
  • 安達 修平
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構植物防疫研究部門合志拠点
  • 関根 健太郎
    琉球大学農学部

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation of sodium nitrite and heat treatment conditions to introduce mutations into the genome of watermelon silver mottle virus
  • スイカ カイハクショク ハンモン ウイルス ノ ゲノム ニ ヘンイ オ ドウニュウ スル タメ ノ アショウサン ナトリウム オヨビ ネツ ショリ ジョウケン ノ ケントウ

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説明

スイカ灰白色斑紋ウイルス(WSMoV)の弱毒株作出を目的として,WSMoV のゲノムに変異を加えるための亜硝酸ナトリウム処理および熱処理の最適条件を検討した。亜硝酸ナトリウム処理は,WSMoV の野生株(強毒株;WSMoV-WD1)が感染した植物の粗汁液に1~4M およびpH4~7 の条件で添加した。一方,熱処理は,野生株感染植物を28℃,35℃あるいは40℃で,14日間栽培した。各処理を施した感染植物の粗汁液をペチュニアに機械接種したのち,単一病斑分離を行い,合計1006株のWSMoV 分離株を得た。それらのうち,各処理条件から無作為に選抜した52株についてNSs およびN 遺伝子の塩基配列を解析し,野生株と比較した。その結果,1M 亜硝酸ナトリウム(pH=5)処理および4M 亜硝酸ナトリウム (pH= 5および6)処理と35℃で熱処理をしたWSMoV 分離株の塩基配列において最も多くの同義置換および非同義置換が認められた。したがって,それらの条件がWSMoV のゲノムへの変異導入に適していると考えられた。

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参考文献 (17)*注記

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