DCTと臨床研究中核病院、eWorksheet

DOI
  • 戸高 浩司
    九州大学病院 ARO次世代医療センター 九州大学 学術研究・産学官連携本部

Description

<p>臨床研究中核病院ではReal World Evidence創出基盤の構築に2018年度より取り組み、電子カルテから品質の高いデータ抽出が実施されている。しかしながら観察研究であるため、通常診療に用いない有効性指標を収集したり、定期的な評価スケジュール(ビジット)を設定するなど、介入試験に特有なものには対応が難しい。 これらの課題に対応すべく標準化電子ワークシートを開発した。2018~20年度、標準クリニカルパス(ePath日本医療情報学会標準)を開発、電子カルテに実装しており、ベンダー横断的に標準業務実施、標準化データ収集が可能である。 このePathを下敷にした標準化電子ワークシートを実装し、治験実施の上、電子カルテ/ワークシートとEDCの連結を可能とする。 </p><p>同時に、治験実施を促進する分散型臨床試験(DCT)の枠組みを臨床研究中核病院中心に整備している。DCTには大きく分けて、規制面、技術面、運用面の課題がある。規制面の課題は主に厚労省マターであり2022年度以降に発出されるガイダ ンス群を待たねばならないが、AMED先進的臨床研究環境基盤整備プログラムでは、技術面、運用面での整備を行った。 技術面に関しては、DCTを構成する複数の要素(eConsent、eCOA、遠隔診療等)を包括的に運用し記録を効率化するため に標準化電子ワークシートを用いる。 一方、運用面の整備としてDCTを実施するための要素群を統合して運用するために必要なSOP等の作成支援とトレーニングを行った。軽症COVID-19を対象とする経口治療薬を想定した模擬プロトコルを用いて全臨床研究中核病院で模擬治験を実施し、各施設での運用の課題を抽出し対応を行った。</p>

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