妻の看取り直後に発症した高血圧性脳症による PRES 例

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汎下垂体機能低下症を基礎疾患にもつ 72 歳男性が,妻を看取った直後に血圧上昇に伴う痙攣から始まる可逆性後頭葉白質脳症(PRES;posterior reversible encephalopathy syndrome)を発症した。本例では,妻の看取りという急性の精神的ストレスをきっかけに急激な血圧上昇をきたしたと考えられ,頭部MRIのT2強調画像および FLAIR法で PRES に典型的な画像所見を呈した。PRES は予後良好な病態と考えられているが,診断や治療が遅れると後遺症を残す可能性があるため,早期の段階から PRES を想起し画像検査を積極的に行い,治療を開始することが重要であると考えられた。精神的ストレスによる急激な血圧上昇が原因となった PRES 例の報告は稀である。

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