da Vinciの手術中の神経障害防止のための体位固定方法の検討

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抄録

<p>手術支援ロボットda Vinciでの手術は,術式により体位が25度から30度の頭低位,および砕石位で行われる.これにより,末梢神経障害を引き起こす可能性があると報告されている.これは25度から30度の頭低位による自重により膝関節に引張力が長時間加わることが要因の1つとして考えられる.本研究では,頭低位および砕石位における,膝の伸張方向に対する負荷を軽減できる体位固定方法の提案を行った.また,その固定方法における膝の伸張方向の負荷を膝蓋腱の変位量から推定し,効果を検討した.患者の手術中体位を再現した解析モデル(身長170cm,体重63.0kg,BMI21.8)を作成し,様々な固定方法で膝の伸張方向に対する応力解析を行った.結果,体幹を固定することにより,体幹の自重が膝関節の伸張方向に対するに影響を減少させることが重要であった.そこで,人を対象とした体位固定検証実験では腰を包み込むように成形したスポンジを配置し,骨盤の腸骨綾前方位置をベルトで固定した.その際の膝蓋腱の変位量(伸張方向に対する縦ひずみ)を超音波診断装置で確認した.男女2名の結果より,固定なしに対して固定ありの条件で膝蓋腱の変位量が減少していた.このことから,提案した固定方法により膝の伸張方向に対する負荷を軽減できた.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual61 (Abstract), 227_2-227_2, 2023

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390861770520720640
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual61.227_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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