高齢高血圧患者における推定塩分摂取量 ー総合診療医としての管理ー

  • 林 純
    社会医療法人原土井病院 九州総合診療センター
  • 小森 彩佳
    社会医療法人原土井病院 九州総合診療センター 九州大学病院 総合診療科
  • 上山 貴嗣
    社会医療法人原土井病院 九州総合診療センター 九州大学病院 総合診療科
  • 坂本 篤彦
    社会医療法人原土井病院 九州総合診療センター
  • 小川 栄一
    九州大学病院 総合診療科
  • 村田 昌之
    九州大学病院 総合診療科
  • 古庄 憲浩
    九州大学病院 総合診療科

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Other Title
  • コウレイ コウケツアツ カンジャ ニ オケル スイテイ エンブン セッシュリョウ : ソウゴウ シンリョウイ ト シテ ノ カンリ

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高齢者における高血圧症の管理は,脳卒中や認知症を予防として多くの薬剤が投与されていることが多い。 一方で,減塩が必要であることも知られているが,総合診療としてのエビデンスは少ない。 外来通院の高血圧患者(平均年齢 70 歳)77 例に対して,日本高血圧学会推奨の食塩摂取量推算計算機により,随時尿から尿中ナトリウム排泄量を測定し一日塩分摂取量を推定した。 塩分摂取量は平均 8.8 g/日で,6 g/日未満者はわずか 9.1 %であった。同摂取量は冬期に高量で,夏期に低量と季節性変化が認められた。肥満は塩分摂取量に有意に正の関連があり,高齢でも肥満高血圧患者は食事摂取量を制限して減量することが減塩にも繋がることが推測される。 塩分摂取制限による降圧薬不要例もあり,ポリファーマシーからの脱却にも繋がる可能性がある。

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