カンピロバクター腸炎 365 例の臨床的検討

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  • カンピロバクター チョウエン 365レイ ノ リンショウテキ ケントウ

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抄録

目的:カンピロバクター腸炎は多彩な症状を示すが、その詳細を検討した報告は少ない。カンピロバクター腸炎の特徴を分析し、診断治療に資することを目的とする。 方法:カンピロバクター腸炎の臨床的特徴を後方視的に検討した。2006 年から 2013 年までの 8 年間に培養した便検体から Campylobacter属菌が検出された 365 例を対象に検討した。 結果:男性 227 例、女性 138 例。平均年齢は 26.2 歳。8 月が 43 例と最も多く、次いで 7 月、9 月に多くみられた。発熱が下痢に先行した症例が 124 例であった。腹痛を認めた 289 例のうち右下腹部または下腹部が 103 例であった。随伴症状は血便が 85 例、頭痛が 79 例、関節痛が 36 例であった。 結論:カンピロバクター腸炎は発熱が消化器症状に先行する例が多く、臨床症状のみから他疾患との鑑別は困難である。発熱や頭痛のような症状でも本疾患の可能性を念頭に入れることが望ましい。

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