餌の大きさが飼育下ワオキツネザルの採食時間と行動に与える影響

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タイトル別名
  • Effects of food size on foraging time and behavior of captive ring-tailed lemurs (<i>Lemur catta</i>)

抄録

<p>動物園では、採食時間の延長を目的とし展示動物に小さく切った餌を与えることが一般的だが、その効果を評価した報告は少ない。本研究はNIFRELで飼育するワオキツネザル10頭について、約1×1×1 cmの賽の目状または約1×1×6 cmのスティック状の餌を与えた時に発現する行動を調査した。結果、賽の目状の餌は床から直接口で拾い、スティック状の餌は前肢で把持し摂食する行動が主だった。30分の観察中、摂取/採食行動の発現割合に条件間で有意差はない一方、スティック状の餌は相互毛繕いの発現割合を増やした(P <0.05)。条件間で行動の経時変化に差はないが、スティック状の餌は特に餌提示から11-20分で自己毛繕いを増やした。以上、ワオキツネザルにおいては、餌の大きさによって採食時間は変化しない一方、発現する行動が異なる可能性が示され、餌を小さく切って与える効果について、改めて評価する重要性が示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390861847633880576
  • DOI
    10.20652/jabm.59.4_145
  • ISSN
    24350397
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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