中枢性めまい症を特別な検査なしで簡易に予測するための診断予測ルールの開発

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  • チュウスウセイメマイ ショウ オ トクベツ ナ ケンサ ナシ デ カンイ ニ ヨソク スル タメ ノ シンダン ヨソク ルール ノ カイハツ

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抄録

めまいを主訴に救急外来を受診する患者は多い。 臨床上中枢性めまい症と末梢性めまい症の鑑別に難渋する場合があり,診察する医師の技量や経験,緊急画像検査の有無などの医療資源に左右されることがある。 そのため,著者らは専門性の高い身体診察や,特別な画像検査を用いずに,患者背景やバイタルサインなどの客観的因子のみを用いて診断予測を行うルールの開発を試みた。 2011 年 4 月 1 日から 2015 年 3 月 31 日までに,当院を受診した急性のめまい症患者 241 例について,後方視的に患者の客観的因子を収集して統計学的に検討した。 その結果糖尿病あり,高血圧症あり,収縮期血圧が 166 mmHg 以上,性別が男,頭痛・後頚部痛あり,めまいの性状が非回転性の 6 項目が中枢性めまい症群に有意に多く,これらの変数を用いた診断予測ルールを開発した。 このルールは感度が高く,除外診断の性能に優れており,迅速に中枢性めまい症の鑑別を確率的に予測することが可能である。

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