Panner病の治療成績と単純X線画像での離断性骨軟骨炎との鑑別

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  • Clinical outcomes of Panner's disease and differentiation from osteochondritis dissecans of humeral capitellum on plain radiographs

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背景:Panner病は骨端線閉鎖前の小児で上腕骨外側顆骨端核の無腐性壊死を呈する疾患である.Panner病の7例8肘について検討を行った.方法:症例は全例男子で平均9.8歳,全例で野球やテニスなどのスポーツ歴を有していた.初療では全例で患肢の安静,外固定による保存的加療を行った.結果:外固定期間は平均4.5か月でスポーツへの完全復帰は平均10.7か月で可能だった.治療開始後5肘で病変の進行がみられ,修復には平均17か月を要していた.わずかな不整像の残存や小頭の扁平化を3肘に認めたが,可動域制限や疼痛の残存を認めなかった.初診時にOCDと診断された4肘は外側顆の外側優位に病変が存在していた.結論:Panner病は似通った臨床所見を呈するOCDとの鑑別を要する.特に病変が外側優位に存在する症例ではOCDとの判別が難しく,単純X線画像の詳細な評価や病変の経過に着目することが重要である.

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