受傷18年後に発症した遅発性外傷性横隔膜ヘルニア嵌頓の1例

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タイトル別名
  • Delayed Traumatic Incarcerated Diaphragmatic Hernia That Developed 18 Years After Injury
  • Case Report with a Review of the Literature in Japan
  • ─自験例を含む本邦報告47例の集計─

抄録

<p>症例は82歳,男性。下肢皮膚潰瘍,骨髄炎に対し当院形成外科で入院加療を行っていた。某日,腹部膨満および呼吸困難症状を認め,精査の結果,右横隔膜ヘルニア嵌頓による絞扼性腸閉塞の診断で緊急手術を行った。18年前に転落外傷による右外傷性血気胸,多発肋骨骨折,肝損傷の既往があったため,外傷性横隔膜ヘルニアと考えられた。術中所見では,横行結腸が横隔膜より胸腔内に脱出し嵌頓していたため,腹腔内へ還納し,壊死した腸管を切除し,一時的に閉腹し,2日後に腸管吻合を施行した。術後は肺炎や創部筋膜離開などの周術期合併症が生じ,治療が長期化し,第130病日にリハビリ目的に転院となった。外傷性横隔膜ヘルニアは,遅発性に発症する場合もあるため,外傷歴やリスク因子の評価が必要である。また,臓器切除を必要とする場合もあるため,早期治療介入が重要である。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390861936166355968
  • DOI
    10.11231/jaem.43.891
  • ISSN
    18824781
    13402242
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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