急性虫垂炎に対する保存的治療非奏効の検討

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  • Predicting the Effectiveness of Conservative Treatment for Acute Appendicitis
  • キュウセイ チュウスイエン ニ タイスル ホゾンテキ チリョウ ヒソウコウ ノ ケントウ

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説明

<p>近年,急性虫垂炎に対する保存的治療の適応が拡大してきている。今回われわれは,急性虫垂炎に対する保存的治療の奏効群および非奏効群を比較し,非奏効に関する因子を検討した。当院で保存的治療を施行した60例中49例で完遂できたが,11例は非奏効で手術を施行した。非奏効群では治療開始後のWBC,CRP上昇例が多く,糞石を有し,腹水を認めた症例や複雑性虫垂炎症例が多かった。術後因子の比較では非奏効群で出血量とドレーン留置率,合併症率,在院日数が増加した。欧米では保存的治療後先行し,治療効果に乏しい場合に手術するdelayed appendectomy(以下,DA)の概念が報告されている。入院48時間以内に即時手術に移行した症例に限った群と保存的加療奏効群との比較では術後合併症率に差は認めなかった。保存的治療を選択する場合,WBCとCRP値の治療効果判定を行い,DAへの移行を早期に判断するべきと考えられた。</p>

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