大脳白質線維の異方性拡散から見た認知機能障害の早期診断
書誌事項
- タイトル別名
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- Early diagnosis of cognitive dysfunction based on anisotropic diffusion of the cerebral white matter
- ―Evaluation of the FA value of the white matter fiber tract using MR diffusion tensor imaging―
- ~MR拡散テンソル画像による白質線維路のFA値評価
抄録
<p><tt>[目的]</tt>MR <tt>拡散テンソル画像(</tt>DTI<tt>)を用いて大脳白質路で異方性拡散の指標となる異方性比率(</tt>FA<tt>)を計測し、主観的認識機能障害(</tt>SCI<tt>)と軽度認知機能障害(</tt>MCI<tt>)を早期に診断することの可能性を明らかにすることを目的とした。</tt></p><p><tt>[症例と方法]症例はもの忘れ外来通院中の記銘力低下を認めた患者である。臨床的認知症尺度</tt>CDR <tt>から分類した。全例で</tt>DTI <tt>を撮影し、大脳白質線維の異方性拡散の指標となる</tt>FA <tt>値を測定した。</tt>FA <tt>値は</tt>DTI <tt>のカラ</tt>―<tt>マップ上で大脳白質線維路(左右鉤状束、左右後部帯状束、脳梁膨大部)の</tt>5 <tt>か所に関心領域を設置して計測した。</tt></p><p><tt>[結果]今回、</tt>SCI <tt>群</tt>19 <tt>例、</tt>MCI <tt>群</tt>45 <tt>例、</tt>AD <tt>群</tt>37 <tt>例が割当てられた。健常群と比較して、</tt>SCI <tt>群では左鉤状束の、また</tt>MCI <tt>群では右鉤状束の</tt>FA <tt>値に有意な低下を認めた。しかし両群ともに後部帯状束における</tt>FA <tt>値の有意な低下は見られなかった。</tt></p><p><tt>[結論]</tt>SCI <tt>群および</tt>MCI <tt>群では健常群と比較して鈎状束の</tt>FA <tt>値の低下つまり大脳白質における神経線維の構造変化を認めた。</tt>DTI <tt>を用いて大脳白質の変化を異方性拡散で定量化することで、これまで大脳皮質の変化と同様に認知機能の障害を早期から定量的かつ客観的に評価できうる指標であると示唆された。</tt></p>
収録刊行物
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- 日本脳神経外科認知症学会誌
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日本脳神経外科認知症学会誌 4 (1), 1-8, 2024-02-01
一般社団法人 日本脳神経外科認知症学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390861947165218048
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- ISSN
- 24360937
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可