牛伝染性リンパ腫ウイルス<i>pol</i> 遺伝子を標的としたプロウイルス量に基づく伝播リスク分類基準の設定

  • 西森 朝美
    (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究部門
  • 小原 潤子
    (独)北海道立総合研究機構 畜産試験場
  • 安藤 清彦
    (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究部門
  • 松浦 裕一
    (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • Defining Criteria for Transmission Risk Classification Based on Proviral Load Targeting the <i>pol</i> Gene in the Bovine Leukemia Virus

抄録

<p>本研究では,牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)のプロウイルス量を測定可能な市販キット3種類(tax法,LTR法,pol法)のうち,pol法の伝播リスク分類基準の設定を目的とした.疑似BLV陽性検体を用いて,各キットを異なる条件下で比較したところ,tax法は相対的に測定値のばらつきが生じやすいことが示唆された.そこでLTR法-pol法間の単回帰分析から,pol法の基準値は100,000細胞あたり12,000コピー以上を高リスク,3,000~12,000コピーを中リスク,600~3,000コピーを低リスク,600コピー未満を超低リスクと設定した.この基準による判定は,既存のLTR法による判定とおおむね一致し,またリンパ球増多症の個体の9割以上を高リスクに分類できたことから,農場のBLV対策において有用と考えられる.</p>

収録刊行物

参考文献 (17)*注記

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