髙橋亀三郎家旧蔵史料から読む明治大正期の吉祥寺

書誌事項

タイトル別名
  • Interpretation of Kichijoji,during the Meiji and Taisho Periods, from Documents Owned by the Kamesaburo TAKAHASHI Family

抄録

type:Article

2021年9月,髙橋亀三郎家文書が「再発見」された.髙橋亀三郎は明治大正期に村会議員や村長として武蔵野村の村政に関わってきた.本史料群には甲武鉄道吉祥寺駅開設や成蹊学園の吉祥寺進出に関わる史料や村政に関わる史料が多数含まれるほか,髙橋亀三郎家の生活に関わる史料も含まれている.本稿ではこれらの史料一覧を示すとともに,史料群からこの時期の吉祥寺地域の状況を考察することを目的とする.本史料群の分析から,吉祥寺駅開設にむけた敷地確保の段階では,地域の有志が駅や道路用地だけでなく商店街用地も地主と貸借契約を結んでいたことや,これらの交渉から駅施設の建設,開場式に至るまで地域住民の手によって遂行されていたことが明らかとなった.また成蹊学園の吉祥寺校地は,社会事業活動を行う実業家阿波松之助によって買収が行われながらも,学園進出以前は地域住民によって利用が継続されていたことが明らかとなった.

identifier:http://repository.seikei.ac.jp/dspace/handle/10928/1649

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