幼児期の非認知能力と実行機能の関連について

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タイトル別名
  • Relationship between Non-cognitive Skills and Executive Functions in Early Childhood
  • ヨウジキ ノ ヒニンチ ノウリョク ト ジッコウ キノウ ノ カンレン ニ ツイテ

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抄録

非認知能力は人生の早い段階での獲得が将来のWell-beingに繋がるという研究報告が多くあることから,近年大変注目されている。しかし,幼児期の非認知能力の評価については日本ではほとんど行われておらず,幼小の接続において引き継がれる客観的な資料もほとんど見られない。非認知能力と同じように幼児期に著しく発達することが分かっている実行機能は,目標に向けて行動を抑制したり,切り替えたりするなどの自分をコントロールする能力であることから,非認知能力との関連性が考えられる。本研究の目的は,幼児期の非認知能力を評価する伊藤・北村(2022)の質問紙と,同じく伊藤・北村(2021b)の実行機能測定課題を用いて,非認知能力と実行機能の関連性の一部を明らかにすることである。2つの調査により,非認知能力の評価得点は実行機能の切り替え課題の得点率と特に関連している可能性が示された。また,実行機能にも性差が示され,非認知能力と同じように,幼児期後半の幼児は男児に比べ女児の方が得点率が高い傾向が見られた。

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