ターミナル期の支援における「安堵の課題」のワークー映画「最後の輝ける日々」の心理臨床学的検討―

抄録

本論文では映画「最後の輝ける日々」を素材にして,臨死患者と援助者のターミナル期の臨床的課題(ワーク)を事例的に検討することを目的とした。キャリアウーマンである38歳の女性ジェーンは,末期癌の半年間を心理臨床家ウエンディに支えられ,自らの封印された過去と和解し,孤独な人生から輝ける人生へと変貌していった。またウエンディも未解決の過去と和解し,死の恐怖を乗り越えていった。二人の心のワークを分析した結果,ターミナル期における「安堵の課題」という準備的モーニングワークの遂行過程を確認し,新たに「書き直しの仕事」という概念を明細化した。

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