小児期における顎関節症

DOI
  • 髙木 律男
    新潟大学大学院医歯学総合研究科顎顔面口腔外科学分野
  • 上野山 敦士
    新潟大学大学院医歯学総合研究科顎顔面口腔外科学分野
  • 池田 順行
    新潟大学大学院医歯学総合研究科顎顔面口腔外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Temporomandibular joint disorders in childhood

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抄録

<p>小児期にみられる顎関節症について,当科のデータを含めて文献的に検討した。</p><p>・小児の顎関節症の頻度はここ数年で明確な増加を示していない。主な症状はクリック音で小学校低学年からみられるようになり,年齢とともに次第に増加する。</p><p>・小学生では各個人に生じたクリック音が成長に伴い継続しているわけではない。クリック音が次の年まで継続するのは約半数である。中学生になると,継続する割合は増加する。</p><p>・小児顎関節症のために下顎の成長が抑制されるとするいくつかの報告がある。顎関節症のなかでも関節円板障害および/または変形性関節症の側で生じることが示されている。</p><p>今後小児版のDC/TMDによるより詳細な評価でのデータ蓄積により,より正確な小児期の顎関節症の分析が望まれる。</p>

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