乳白色の十二指腸液の貯留が診断の契機となったランブル鞭毛虫症の1例

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  • <i>GIARDIA INTESTINALIS</i> INFECTION DIAGNOSED DUE TO ACCUMULATION OF WHITE FLUID IN THE DUODENUM

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抄録

<p>症例は64歳の男性.以前から軟便を自覚していた.EGDにて十二指腸に乳白色液の貯留を認めた.十二指腸からの生検にて粘膜表面に鎌状や洋梨状の物体を認め,ランブル鞭毛虫が疑われた.十二指腸液および便の鏡検,分子解析によりassemblage A型のランブル鞭毛虫症と診断した.メトロニダゾール750mg/日を7日間投与し,軟便は消失した.1年後のEGDでは十二指腸の乳白色液の貯留は認めず,便および十二指腸液の鏡検,十二指腸からの生検で虫体は認めず,駆虫成功と判断した.EGD時に十二指腸に乳白色液の貯留を認めた場合は,ランブル鞭毛虫症も鑑別に挙げ,積極的な生検や十二指腸液の鏡検を行うことが望まれる.</p>

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