V-Low帯における韓国からのダクト伝搬による受信電力上昇と高層気象のM曲線との関係性評価

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タイトル別名
  • Evaluation of the Relationship Between the Increase of Received Power by Duct Propagation from Korea in V-Low Band and M-curve of Upper Air

抄録

VHF帯を用いたFM放送波は日本における災害時のメディアとして重要な情報源で,臨時災害放送局にも利用されていることから,VHF帯の電波環境を詳細に把握することは重要である.FM放送波として利用されている周波数の内,V-Low帯と呼ばれる周波数は韓国においてもFM放送波として利用されており,特に西日本では,ラジオダクトの発生に伴うダクト伝搬により,韓国で放送されているFM放送波が日本に到来して,V-Low帯におけるオーバーリーチ干渉が懸念される.ダクト伝搬の要因であるラジオダクトは,大気屈折率の逆転層によって生じる.ラジオダクトはこれまでM曲線によってモデル化されてきたが,M曲線を導出するための高層気象は観測点が限られて,ダクト伝搬経路上の高層気象が得られないことが多い.本研究では,伝搬経路上ではない高層気象から得られるM曲線からダクト伝搬を推定することを目指して,M曲線とダクト伝搬による受信電力上昇との関係性を相関係数により評価した.その結果,高さ1,000 m以下でラジオダクトが生じた場合にダクト伝搬が発生しやすいことが確認できたことに加え,ラジオダクトの高さが500 m付近のとき,相関が最も強くなることがわかった.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862179308788608
  • DOI
    10.14923/transcomj.2023gwp0016
  • ISSN
    18810209
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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