超高速領域における鉄道複線桁のねじり振動

  • 徳永 宗正
    公益財団法人 鉄道総合技術研究所 鉄道力学研究部

書誌事項

タイトル別名
  • BASIC INVESTIGATION ON TORSIONAL VIBRATION OF RAILWAY DOUBLE TRACK GIRDER DURING HIGH SPEED TRAIN PASSES

抄録

<p>本論文では,従来未検討であった600km/hまでの超高速列車通過時における鉄道複線桁のねじり振動が,橋りょうの設計および維持管理に与える影響について概略検討した.はじめに,複線桁の標準的な断面モデルを設定して,ねじりモード/曲げモードの固有振動数は,開断面のコンクリートT桁の場合は1.2~1.3倍程度,閉断面のPC箱桁,合成箱型の場合は3~5倍となることを示した.理論検討および数値解析により,高速列車通過時のねじり振動応答を評価し,300km/h程度までの従来の速度領域においては,ねじりモードの顕著な共振発生しないが,超高速鉄道や将来的な速度向上を考えると,ねじりモードの1次共振の発生に留意する必要がある.また,ねじりを考慮しない従来の設計法は複線桁の応答変位を安全側に評価するが,ねじり共振に伴う顕著な加速度の発生により,版上設備の動的応答が増幅する可能性を示唆した.</p>

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