2008年神戸都賀川豪雨を対象とした風速場操作による気象制御LES実験

書誌事項

タイトル別名
  • METEOROLOGICAL CONTROL BY INTERVENTION IN WIND SPEED FIELD USING LES FOR THE GUERRILLA HEAVY RAINFALL AT TOGA RIVER, KOBE, 2008

抄録

<p> 地球温暖化が進む中,豪雨の甚大化が懸念されており,気象制御による豪雨抑制が期待されている.本研究では 2008年神戸都賀川豪雨をLES (Large-Eddy-Simulation)を用いて再現し,さらに地表面付近の風速場を操作することでゲリラ豪雨の重要な発達要因である渦管を弱体化させ,それが豪雨に与える影響の評価を目的とした.その結果,LESで都賀川豪雨のような複雑な豪雨事例を表現し,さらに風速場操作によって最大降雨強度を約27%弱めることを示した.その抑制メカニズムとして渦管の弱体化による上昇気流の抑制,上昇流をもたらす温位偏差と気流収束の位置のずれ,水蒸気の取り込み量の減少があることが示唆された.以上,気象学的観点から,風速場操作による豪雨抑制のための気象制御手法を提案した.</p>

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