2012年亀岡豪雨を対象にした水蒸気流入過程と大気安定度の感度実験

書誌事項

タイトル別名
  • SENSITIVITY EXPERIMENTS OF ATMOSPHERIC STABILITY AND WATER VAPOR INFLOW FOR THE 2012 KAMEOKA HEAVY RAINFALL EVENT

抄録

<p> 海峡や谷筋のように地形で狭まった場所では,大気の安定度が高いほど,大気の流れは地形を水平方向に回り込むように流れる.本研究では,大気が安定であるほど水蒸気を含む大気は狭窄域で収束し,水蒸気はより内陸へ入り込むのではないかという仮説を立て,大気安定度に関する感度実験を行った.大阪湾から水蒸気が供給されて発生した2012年亀岡豪雨を対象に感度実験を行った結果,大気が安定であるほど内陸へ供給される水蒸気量が多くなる傾向を明らかにした.感度実験結果の傾向を検証するため過去の大気場をクラスター解析した結果,過去の大気場においても,安定であるほど多くの水蒸気が内陸へ流入する傾向があることを示した.本研究は,大気を安定化させる効果を持つ地球温暖化と豪雨の関係を考える上で重要な基礎的知見を提供している.</p>

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