タイ東北部Chi川流域における治水・利水の両面を満足する複数貯水池運用方法の提案

書誌事項

タイトル別名
  • PROPOSAL OF A MULTIPLE RESERVOIR OPERATION METHOD TO SATISFY BOTH FLOOD CONTROL AND WATER USE IN THE CHI RIVER BASIN, NORTHEASTERN THAILAND

抄録

<p> 本研究では,治水目的の具体的な貯水池運用規則が規定されておらず,農業が主要産業であるタイ東北部Chi川流域を対象として,流域の治水と利水の両面に資することを目的に流域内主要2ダムによる貯水池運用手法を提案した.</p><p> まず,上・下流の水位相関関係から,ダム貯水池から氾濫常襲地域である下流部までの洪水到達時間を算出し,貯水池運用のリードタイムを算出した.次に,貯水池操作の説明変数として懸案地点である下流部における水位の増減を与えることで,下流部における水位の低減を試みた.提案した貯水池運用手法をダム流入量と下流における洪水氾濫が最大規模であった2017年洪水に適用した結果,着目した2ダムの両方において乾季の始まりまでに水利用に十分な量の貯水量を確保しつつ下流における最大浸水深を0.4m低減した.</p>

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