カリウム高濃度施用がトマト果実の成熟および追熟過程のリコペン濃度に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Impact of High Concentration Potassium Application on Lycopene Concentration in Tomato Fruit during Maturation and Ripening

抄録

<p>トマト果実の成熟および追熟過程におけるリコペン濃度に及ぼすK高濃度施用の効果を検討するため,培養液のK濃度を通常(4 mM:NK区)よりも6倍(24 mM:HK区)に高めて養液栽培したトマト果実を緑熟期,催色期,桃色期,完熟期でサンプリングし,新鮮重,K濃度,糖度,果実表面の色彩値,色素濃度を測定した.また,桃色期果実について,20 ℃暗黒下で保管して追熟処理を行った.HK区では果実重量は有意に低下したが,糖度は有意に増加し,果実の着色が早まった.果実のクロロフィル濃度はNK区では緑熟期から桃色期にかけて低下したが,HK区では一定の濃度を維持した.果実のリコペン濃度は,NK区では催色期に検出され桃色期にかけて徐々に増加したが,HK区では緑熟期に検出され,その後急激に増加し,完熟期ではNK区の約2倍の値となった.HK処理によるリコペン増加効果は,追熟中にも継続され,追熟果実のリコペン濃度は樹上完熟果実とほぼ同等の値となった.以上より,K高濃度施用がトマト果実のリコペン濃度を成熟過程の早い段階から高め,その効果は追熟中も維持されることが明らかとなった.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862312546692864
  • DOI
    10.2525/shita.36.23
  • ISSN
    18803563
    18802028
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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