心臓再同期療法・呼吸補助療法をうける慢性心不全患者の療養生活上のニーズ

書誌事項

タイトル別名
  • Identifying Specific Needs of Chronic Heart Failure Patients on Respiratory Support and Cardiac Resynchronization Therapy
  • シンゾウ サイドウキ リョウホウ ・ コキュウ ホジョ リョウホウ オ ウケル マンセイ シンフゼン カンジャ ノ リョウヨウ セイカツ ジョウ ノ ニーズ

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説明

<p> 本研究の目的は、心臓再同期療法(以下CRT療法)や呼吸補助療法(以下CPAP療法)をうけている慢性心不全患者の療養生活上のニーズを明らかにすることである。CRT/CPAP療法を半年以上受け、研究参加に同意が得られた外来通院中の慢性心不全患者に半構造化面接調査を実施し質的記述的に分析した。研究対象者は20名で男性13名、平均年齢72.4歳、CRT療法10名、CPAP療法8名、CRT/CPAP療法2名であった。分析の結果、CRT/CPAP療法をうけている慢性心不全患者の療養生活上のニーズは13のカテゴリに集約されたが、そのうち【CRT/CPAP療法に伴う身体的苦痛が辛い】【CRT/CPAP療法の治療の目的や効果が分からない】【CRT/CPAP療法後の社会資源・就労の情報がほしい】【CPAP療法を実践するがマスク装着が難しい】【CRT療法に伴う制限や外見変化にストレスを自覚する】はCRT/CPAP療法をうける患者特有の療養生活ニーズと考えられた。これらの結果から、CRT/CPAP療法をうける慢性心不全患者は、CRT/CPAP療法に伴う肩痛や口渇による苦痛、高度機器を用いた治療の理解や実施の困難、社会資源や就労に関する情報の獲得困難、治療における制限や外見変化へのストレスを抱えることが明らかになった。外来の看護支援にあたっては、共通するニーズに加えこれら特有のニーズを理解して適切な援助を行う必要がある。</p>

収録刊行物

  • 医療看護研究

    医療看護研究 20 (2), 33-43, 2024

    学校法人 順天堂大学医療看護学部

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