尋常性乾癬治療におけるマキサカルシトール / ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル配合製剤の特定使用成績調査による安全性および有効性の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation of the Efficacy and Safety of Maxacalcitol/Betamethasone Butyrate Propionate Combined Ointment on Psoriasis Vulgaris by a Special Drug Use-Results Survey

抄録

<p>マキサカルシトール / ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル配合製剤(マーデュオックス® 軟膏,以下,本剤)について,尋常性乾癬に対する観察期間 1 年間の特定使用成績調査を実施し,使用実態下における安全性および有効性について検討した。 安全性解析対象は 324 例で副作用は 2.8%(9/324 例)に発現したが,医薬品リスク管理計画で重要な特定されたリスクとした高カルシウム血症や急性腎不全は認められなかった。また,本剤投与終了後に未投与期間を経て再投与された際に副作用の発現は認められなかった。副作用は全て既知,非重篤であり,安全性上の懸念は認められなかった。 有効性解析対象は 321 例で,医師の総合評価(Investigatorʼs Global Assessment,以下,IGA)に基づき皮膚所見を 5 段階(0~4)で評価した。本剤初回投与期間における最終評価時の Treatment Success 症例割合は 38.0%(120/316 例)であり,IGA で評価した改善割合は 69.6%(220/316 例)であった。Treatment Success 症例割合が約 4 割,改善割合が約 7 割であり,再投与症例や4 週を超える長期使用症例においても効果が維持されたことから,有効性が確認できたと考える。 本調査により本剤の安全性および有効性が明らかとなり,実臨床においても尋常性乾癬の治療に有用な薬剤であることが示された。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 86 (1), 68-74, 2024-02-01

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (2)*注記

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