再発時に<i>PTPN11</i>変異によるクローン交代を認めた<i>FLT3</i>-ITD変異陽性急性骨髄性白血病

  • 栗原 一也
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 貞任 大地
    がん・感染症センター都立駒込病院 臨床研究支援室 東京都医学総合研究所 ゲノム医学研究センター
  • 名島 悠峰
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 平間 千津子
    がん・感染症センター都立駒込病院 臨床研究支援室 東京都医学総合研究所 ゲノム医学研究センター
  • 原口 京子
    がん・感染症センター都立駒込病院 輸血・細胞治療科
  • 加藤 可那
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 近藤 花織
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 貞賀 泰孝
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 加藤 千賀
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 酒井 知史
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 神原 康弘
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 奈邊 愛美
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 手島 航
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 浅野 雄哉
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 神宮寺 敦史
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 島袋 将志
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 大内 史彦
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 稲井 一貴
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 厚井 聡志
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 新谷 直樹
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 遠矢 嵩
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 清水 啓明
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 小林 武
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科
  • 大保木 啓介
    東京都医学総合研究所 ゲノム医学研究センター
  • 原田 浩徳
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科 東京薬科大学 腫瘍医科学教室
  • 奥山 美樹
    がん・感染症センター都立駒込病院 輸血・細胞治療科
  • 原田 結花
    がん・感染症センター都立駒込病院 臨床研究支援室
  • 土岐 典子
    がん・感染症センター都立駒込病院 血液内科

書誌事項

タイトル別名
  • <i>FLT3</i>-ITD mutation-positive acute myeloid leukemia undergoing clonal transition with <i>PTPN11</i> mutation at relapse
  • 再発時にPTPN11変異によるクローン交代を認めたFLT3-ITD変異陽性急性骨髄性白血病
  • サイハツジ ニ PTPN11 ヘンイ ニ ヨル クローン コウタイ オ ミトメタ FLT3-ITD ヘンイ ヨウセイ キュウセイ コツズイセイ ハッケツビョウ

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抄録

<p>症例は診断時28歳の男性。末梢血の白血球数高値から骨髄検査で急性骨髄性白血病(AML-M4)の診断となった。寛解導入療法,地固め治療を行いながら同種造血幹細胞移植の準備を行ったが,移植前の骨髄検査で血液学的再発を来し,コンパニオン診断薬でFLT3-ITD変異陽性が確認された。Gilteritinib単剤療法を開始して再度寛解を得たため,非血縁者間骨髄移植を実施した。移植後1年で再発を来し,gilteritinib投与を再開したが増悪した。次世代シーケンサーを用いた遺伝子パネルによるターゲットシークエンスではFLT3-ITD変異が消失しており,RAS/MAPKシグナル伝達系に関わるPTPN11 p.Glu76Lysの変異が確認された。Gilteritinib投与を中止して救援化学療法により寛解を得たため血縁者間HLA半合致末梢血幹細胞移植を実施したが,移植後早期に再発を来し,病勢コントロールが出来ずに死亡した。ターゲットシーケンスによる遺伝子解析によって,FLT3変異陰性クローンへの交代とそれによる阻害薬の効果減弱を観察しえた症例となった。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 65 (2), 63-68, 2024

    一般社団法人 日本血液学会

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