北海道西部低標高林におけるウソの繁殖可能性

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タイトル別名
  • Possible breeding of the Eurasian Bullfinch in the lowland forest of western Hokkaido

抄録

<p>北海道札幌市南東部に位置する低標高林(標高200m)で定期的に行なっている繁殖期の鳥類標識調査の際,2023年6月20日に,第一回冬羽に換羽する前の全身に幼羽の残るウソ幼鳥2羽を捕獲した.これらは同時に同じ網で捕まったことから,巣立って独立する前の家族群か幼鳥群の一部と思われた.これまで北海道北部および東部では繁殖期にウソの低標高域での観察記録は知られているが,札幌市を含む北海道西部以南では,繁殖期と思われる6-8月に標高300m以下の低標高域におけるウソ幼鳥の観察および捕獲記録はまったくなく,またウソが確実に繁殖していたという記録もない.今回の幼鳥は,高標高地で巣立った個体が低地へ移動してきたというより,捕獲地の近隣で偶発的に営巣した巣から巣立った可能性が高いと思われる.これが今回だけの稀な事象なのか,今後も継続するかは,注意深く見守る必要がある.</p>

収録刊行物

  • Bird Research

    Bird Research 20 (0), S25-S34, 2024

    特定非営利活動法人バードリサーチ

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862345537620480
  • DOI
    10.11211/birdresearch.20.s25
  • ISSN
    18801595
    18801587
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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