CROの視点から求められる獣医学教育
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- 角崎 英志
- 株式会社新日本科学
書誌事項
- タイトル別名
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- Veterinary education required from the perspective of CROs
抄録
<p> 試験研究受託機関(Contract Research Organization, CRO)においては、獣医師が幅広く活躍しており、重要な役割を担っている。医薬品開発の非臨床試験においては、動物を使用した実験が行われることが多い。中には、外科的手術を伴う特殊手技が実施されたり、画像診断にCT、MRI、エコーなどが使用される。このような領域は獣医師がその操作手順を実施するか、監督・指導して実験を進めている。実験動物を用いる安全性試験の最も重要なエンドポイントは病理組織学的検査であり、ほとんどが獣医病理学を専門とする獣医師により実施されている。試験研究の計画、実験データの解釈・評価と最終報告書の作成に従事する試験責任者のポジションも、体系的な学問を習得している獣医師が活躍出来る場である。近年、動物福祉の機運の高まりから、実験動物といえども病的な状態を呈した場合には、積極的に臨床獣医師が介入し、試験中にも診断・治療するように変化してきている。本講演では、CROにおいてこれらの多彩な役割を果たすために必要な獣医学教育について考察したい。</p>
収録刊行物
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- 日本毒性学会学術年会
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日本毒性学会学術年会 50.1 (0), W1-4-, 2023
日本毒性学会