STPの起源 : いかにマーケティング戦略を教えるか

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  • Origins of STP : How to Teach Marketing Strategies
  • STP ノ キゲン : イカニ マーケティング センリャク オ オシエル カ

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抄録

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筆者はマーケティング戦略の基本概念であるSTP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)について、疑問を持っていた。「Tの前提であるS」のようなP の前提がないのはなぜなのか、コンセプト(以下C)はなぜSTPに含まれないかの2 点である。本稿の目 的は、文献調査によりSTPの起源や上記疑問への解答を探ることで、いかに学生にマーケティング戦略をわかりやすく教えるか、そのための示唆を得ることにある。STPを提唱したコトラーのテキスト「マーケティング・マネジメント」の記述の変遷を通じて、STが元来戦略 の概念であったのに対して、P は新製品開発に関わる概念であり、出自が異なることがわかった。Tの決定が顧客の認識する競合、P の前提となる認識空間を決めるというロジックがSTPに繋がったのである。また、P には競合との差別化ポイントとなる価値(軸)の特定・選択という前提作業が不可欠であることが改めて確認された。更に、Cは顧客にとっての主観的な商品の意味(価値)であり、誰のどのようなシーンで価値が生まれるかが含まれる。 したがって、CはSTPを包括する上位概念として学生に教えられると提案できる。

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