白米千枚田における持続可能な観光についての一考察

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タイトル別名
  • A Study on Sustainable Tourism in Shiroyone Senmaida Rice Terrace

抄録

日本海に面した斜面にいくつもの水田が連なる景観をもつ白米千枚田は、農地として活用されているからこそ観光資源としての価値がある。しかしながら、現在の白米千枚田の稲作は、有志が構成員となった地域団体が農作業面を担い、それを多くのボランティアが支えている。また資金面では、全国から支援者を募るオーナー制度が採用されているものの、行政からの補助金も必要となっている。つまり稲作農業を継続させていくためには耕作者と資金の確保が課題となっている。本研究ではまず、現在の白米千枚田観光の現状と耕作に関わる者との関係性を示し、発展の経緯を調査した。さらに、世界農業遺産が評価する生物多様性を守る伝統的な農法と土地利用の関係に注目し、農地保全と観光活用の両立策を提案した。具体的には、エコツーリズムの方法論を用いて、持続可能な観光開発のあり方を示した。最終的には、耕作者と資金の確保を確実にするために、地域の伝統的な農業方法や生物多様性の保護に焦点を当てた新しいタイプのエコツーリズムの取り組みの可能性を描き出した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862389973153792
  • DOI
    10.51059/nihonkanko.64.0_13
  • ISSN
    24367133
    13418270
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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