市町村の産業誘致に対する都道府県の役割について

書誌事項

タイトル別名
  • Report of the role of prefectures in attracting industries by municipalities
  • A case study of efforts to create a platform for diverse industries in Chiba Prefecture
  • 千葉県における多様な産業の受け皿づくりの取り組みについて

抄録

<p>本報告は、都道府県は市町村の産業誘致に対し、どのような支援ができるのか。千葉県の取り組みを事例として、地方分権下における都道府県の役割について検証する。千葉県は、高速道路等の整備と成田空港の機能強化、そして本県が持つ特性や地域資源を最大限に生かし、インターチェンジ周辺や成田空港周辺地域等に多様な産業の受け皿づくりを進め、本県の発展と地域の振興に寄与することを目的として、県の市町村への支援、相互の連携を促進ための多様な産業の受け皿づくりのの基本的な方針を定めた。基本的な考え方として、①計画的な土地利用の促進、②多様な産業の立地促進、③周辺環境・景観と調整した土地利用の促進、④市町村と県の緊密な連携による取り組み、⑤民間活力の導入の5つを示した。県は市町村からの産業誘致の受け皿づくりやまちづくりに関する総合的な相談窓として「まちづくり支援室」と「受け皿づくり支援チームを設置し相談・調整し支援する体制を整えた。地方分権により、都市計画法の決定権限等が市町村に移り、まちづくりの主体は市町村である。都道府県は、経験のない市町村に調整ノウハウや手続きの進め方等を支援する必要がある。すべての市町村が自らの力でまちづくりを行ける日まで市町村を支援することは都道府県の重要な役割であると考える。</p>

収録刊行物

  • 都市計画報告集

    都市計画報告集 22 (4), 625-628, 2024-03-11

    公益社団法人 日本都市計画学会

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