胸部外傷後に胸腺囊胞内出血をきたし,偶発的に発見された顕微鏡的胸腺腫の1例

  • 小野 元嗣
    国家公務員共済組合連合会横浜栄共済病院呼吸器外科
  • 原 祐郁
    国家公務員共済組合連合会横浜栄共済病院呼吸器外科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of microscopic thymoma discovered incidentally due to hemorrhage in a thymic cyst after thoracic trauma

抄録

<p>症例は80歳,男性.自宅階段で転落し左外傷性血気胸と左第8~11肋骨骨折の診断で当院へ搬送された.入院翌日に貧血の進行ならびに胸部CT検査で左胸腔内の液体貯留の増加を認めたため,胸腔内出血が持続していると判断し緊急手術となった.予想に反し胸腔内出血はごく少量で,肋骨骨折した部位からも活動性の出血は認められなかった.胸腔内を再度観察すると前縦隔に広基性に繋がる緊満した囊胞性病変を認め,囊胞内には血液の貯留があり同病変が貧血の原因であると判断し切除した.病理診断では胸腺囊胞と,その一部に顕微鏡的胸腺腫の合併が認められた.</p>

収録刊行物

参考文献 (7)*注記

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