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- 内田 直之
- 虎の門病院血液内科
書誌事項
- タイトル別名
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- CURRENT SITUATION AND FUTURE ISSUES OF MSC AND CAR-T CELL THERAPY
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説明
<p>同種造血幹細胞移植は,難治性造血器悪性疾患を根治できる強力な抗腫瘍効果を有する一方,移植片対宿主病を始めとする同種免疫反応に関連する重篤な合併症を伴う.近年,細胞自体を培養・遺伝子導入して「製品」化した再生医療等製品の開発が進み,2015年に造血器疾患領域で初めてヒト骨髄由来間葉系幹細胞(テムセル™)が承認され,2019年~2021年にCAR-T細胞療法製品が5つ承認された.テムセル™は免疫修飾能を有し,また全身の免疫抑制を引き起こさないなど従来のGVHD治療薬と異なる特徴を有する.CAR-T細胞療法は,これまでは同種移植以外有効な方法が無かった再発・難治性の患者集団に対しても長期生存を含む一定の効果が示されると同時に,同種移植と比べて治療関連毒性が少ない利点を有し,全体としての難治性造血器悪性疾患治療成績の向上につながることが期待される.共に高額な製品であり,今後適切な患者集団やタイミング等最適な使用法を明らかにする必要がある.</p>
収録刊行物
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- 日本輸血細胞治療学会誌
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日本輸血細胞治療学会誌 70 (1), 1-6, 2024-02-26
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390862422951773056
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- ISSN
- 18830625
- 18813011
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可