下水処理水を灌漑した水田における溶存態温室効果ガスの動態把握

書誌事項

タイトル別名
  • PROFILE OF DISSOLVED GREENHOUSE GAS DISTRIBUTION UNDER IRRIGATION OF TREATED SEWAGE EFFLUENT

抄録

<p> 下水処理水の水田灌漑は,CH4やN2OなどのGHG発生量に影響を及ぼす可能性がある.そこで本研究では,下水処理水の水田灌漑が溶存態を含むGHG発生量に与える影響を定量的に明らかにすることを目的とした.実水田に下水処理水を灌漑し,溶存態GHG分布の調査を行うとともに,土壌のCH4生成能評価および群集構造解析を行った.その結果,水田において溶存態N2Oが低減される可能性が示された一方で,CH4発生量は増加した.その要因は,前者は嫌気条件下における生物学的還元,後者は処理水中の有機物の流入によるCH4生成の促進と推察された.本研究では,現時点で有効な方策のない下水処理水中の溶存態N2Oの削減策としての水田灌漑の可能性と,CH4発生量低減への配慮の重要性が示された.</p>

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参考文献 (17)*注記

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