放送アーカイブ利活用促進に向けて(前編) フランス・INA(国立視聴覚研究所)の最新動向

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書誌事項

タイトル別名
  • Aiming to Promote the Usage and Utilization of Broadcast Archives [Part I]  The Latest Developments at the Institut National de l'Audiovisuel (INA), France

抄録

日本での放送アーカイブの利活用促進につながる示唆を求めて、世界最大規模の放送(視聴覚)アーカイブ機関であるフランスのINA(国立視聴覚研究所)の最新動向や法制度を2回にわたり報告する。前編は、AIによるアーカイブの研究利用や、インターネットでのコンテンツ発信、社会貢献など、近年のINAの活発な展開の模様をリポートする。膨大な視聴覚アーカイブを収集・保存し、専門人材によってメタデータが整備される。法定納入制度のもと、原則すべてのアーカイブが研究目的で閲覧可能とされ、最近ではINAが開発したAIツールを用いた定量分析などにも利活用される。コンテンツ制作やSNSでの発信も盛んで、2022年には大統領選挙の候補者のアーカイブを活用した新たな政治番組が話題を呼んだ。映像販売などでは、顧客の要望に沿う柔軟な対応をすることで、INAのブランドイメージの向上に貢献している。受信料制度の撤廃など、公共放送のあり方が問われる中、アーカイブの専門性を生かして、教育現場や地域社会、海外の国々の課題解決のための貢献にも取り組み、メディアに対する信頼回復に努めている。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862478333148672
  • DOI
    10.24634/bunken.74.3_2
  • ISSN
    24335622
    02880008
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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