2020年及び2021年の有明海における大規模出水に起因した貧酸素水塊の発生状況

書誌事項

タイトル別名
  • OCCURRENCE OF HYPOXIC WATER MASSES CAUSED BY THE LARGE-SCALE FRESH WATER OUTFLOWS IN THE ARIAKE BAY IN 2020 AND 2021

抄録

<p> 有明海における貧酸素水塊の空間分布を把握するために,2020年と2021年夏季に多機関が連携して一斉観測が行われた.2020年と2021年のいずれも有明海湾奥から諫早湾にかけて貧酸素水塊が形成されていた.また,2021年では出水前後で貧酸素水塊の分布を把握できており,大規模な出水により貧酸素水塊の分布面積が2倍程度になることが明らかになった.さらに,大規模な出水による密度成層の継続は1ヶ月程度と算出され,これは貧酸素化の時間スケールよりも長かった.大規模な出水によって長期間の密度成層が形成され,貧酸素化時間スケールが小さい湾奥西部海域中心に貧酸素水塊が先に形成され,湾奥南部海域へ拡大し,さらに諫早湾で形成された貧酸素水塊と一体化することで,大規模な貧酸素水塊が形成されたと考えられた.</p>

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参考文献 (12)*注記

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