Brugada症候群と鑑別を要した薬剤性失神の1例

DOI
  • 松下 鈴佳
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 森田 智也
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 浅野 和宏
    東京ベイ・浦安市川医療センター 循環器内科
  • 梁 豪晟
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 高橋 仁
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科
  • 舩越 拓
    東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of drug-induced syncope mimicking Brugada syndrome

抄録

<p>失神を呈した患者の心電図はBrugada型であったが, Brugada症候群による失神ではなく薬剤性失神と判断した症例を経験したため報告する。症例は40歳代の女性。胸痛を自覚し, 硝酸イソソルビドスプレーを使用した後に一過性意識消失発作をきたした。来院時の心電図がBrugada型であったため, Brugada症候群による失神を考えた。しかし, 意識消失の状況が昼間, 立位かつ動作時であり, Brugada症候群による失神の典型例である夜間, 臥位, 睡眠時とは合致しなかった。加えて, 患者が硝酸イソソルビドスプレーを使用した後に前兆を伴う失神をきたしたことから薬剤性失神の可能性が高いと判断し, 外来経過観察の方針とした。救急診療における失神は来院時に症状が消失していることが多く診断に苦慮するが, 初診時の心電図がBrugada型であったとしても, Brugada症候群以外の要因も検討し, 適切な転帰を決定すべきである。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862623768197120
  • DOI
    10.24697/jaamkanto.45.2_132
  • ISSN
    24342580
    0287301X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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