乳がん検診受診経験のない女性従業員に対する情動的受診勧奨ツールの乳がん検診受診啓発効果: クラスターランダム化比較試験

DOI 機関リポジトリ HANDLE オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Emotional Information on Breast Cancer Screening Attendance among Never-Screened Female Japanese Employees: a Cluster-Randomized Controlled Trial

抄録

本研究では、クラスターランダム化比較研究により、乳がん検診を受けたことのない女性従業員への乳がん検診受診啓発における情動的受診勧奨ツールの効果について年代別に検討した。小売業企業の計120事業所を30事業所ずつ無作為に非介入群、情報提供群(乳がん検診に関する基本的情報と補助金申請書のチラシ配布)、情動的介入群(読み手の感情に訴えるマンガ冊子配布による受診勧奨)、チラシとマンガの両方を配布する重点介入群の4群に割り付け、それぞれの事業所に勤務する女性従業員に媒体を配布した。その後1年間における乳がん検診受診について、30~49歳の従業員では検診受診のオッズ比と95%信頼区間は、非介入群と比較して情報提供群で1.99 (0.54-7.28)、情動的介入群で2.50 (0.73-8.56)、重点介入群で3.41 (1.08-10.81)であった。50歳以上の従業員では有意な関連は見られなかった。従来型の情報提供による受診勧奨に情動的受診勧奨ツールを組み合わせることで、乳がん検診を受けたことのない30~40代の女性従業員の検診受診促進に効果がある可能性が示された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ