新潟県育成エダマメ品種‘新潟系14号’の作型開発,莢肥大特性の解明および種子生産の安定化

  • 佐藤 淳
    新潟県農業総合研究所園芸研究センター 新潟大院自然科学研究科
  • 竹田 宏行
    新潟県農業総合研究所園芸研究センター
  • 中野 優
    新潟大院自然科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Development of New Cropping Types, Evaluation of Pod Thickening Characteristic, and Stabilization of Seed Production in Green Soybean Cultivar ‘Niigata Kei 14 Gou’ Bred in Niigata Prefecture
  • ニイガタケン イクセイ エダマメ ヒンシュ'ニイガタケイ 14ゴウ'ノ サクガタ カイハツ,キョウヒダイ トクセイ ノ カイメイ オヨビ シュシ セイサン ノ アンテイカ

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抄録

<p>新潟県ではエダマメ需要が最も高まる7月中旬~8月下旬に県産エダマメを継続的に出荷するため,様々な品種が栽培されている.従来は白毛系品種から‘新潟茶豆’につなぐ作型が一般的であったが,より早期に茶豆品種を出荷したいとの要望に応えるため,早生の茶豆品種である‘新潟系14号’が育成された.本来は白毛品種が主となっている早生作型に対応した品種だが,幅広い作型に適用できれば,さらなる普及が期待される.本研究では,‘新潟系14号’において収量を確保できる作期幅を明らかにするため,標準作型(4月下旬播種)から7月下旬播種までの作型を設定し,収量性を評価した.7月下旬播種では4割ほどの収量にとどまったが,6月下旬以前の播種では標準作型と同等の収量が確保できた.また,すべての供試作型で草姿に差はみられず,同様の管理で栽培できることが明らかとなった.その際,開花後積算平均気温を説明変数とすることにより,すべての作型において莢厚の推移を精度良く推定できた.なお,主茎最上位節に着生する莢厚を測定することにより株全体の莢厚を推定できるため,圃場において短時間で作業性良く莢厚を調査することが可能である.併せて,年々増加する本品種の種子需要に対応するため,新潟県において良質な種子を得られる播種日を検討した.その結果,8月上中旬に播種すれば,整粒割合および発芽率が高くなることが示された.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 23 (1), 21-29, 2024

    一般社団法人 園芸学会

参考文献 (6)*注記

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