腹腔鏡下に切除した後腹膜原発神経内分泌腫瘍の1例

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タイトル別名
  • A Case of Laparoscopic Resection of Retroperitoneal Neuroendocrine Tumor
  • フククウキョウ カ ニ セツジョ シタ アトバラマク ゲンパツ シンケイ ナイブンピ シュヨウ ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は62歳,男性.健康診断の腹部超音波検査で膵背側に腫瘤陰影を指摘され,当院へ紹介となった.単純CT・単純MRIでは膵背側に25mm大の腫瘤として観察され,腫瘤と膵臓との境界は明瞭であった.超音波内視鏡検査では膵背側に脾動静脈と接する23mm大の低エコー腫瘤として観察され,EUS-FNAにて神経内分泌腫瘍の診断となった.後日,腹腔鏡下腫瘍摘出術を施行した.病理診断はNET-G2であり,切除検体に膵臓やリンパ節,副腎,神経節などの組織が含まれないことや,術中所見で周辺臓器と腫瘍の明らかな連続性を認めなかったことから,後腹膜を原発とした神経内分泌腫瘍と考えられた.術後2年経過した現在も明らかな再発は認めていない.今回われわれは,膵背側に発生した後腹膜原発神経内分泌腫瘍に対して,腹腔鏡下に切除しえた稀な1例を経験したので,文献的考察を踏まえて報告する.</p>

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参考文献 (10)*注記

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