通所型サービスC利用者の基本チェックリスト項目間の関連について

DOI
  • 横川 正美
    金沢大学 医薬保健研究域保健学系 公益社団法人 石川県理学療法士会 公益社団法人 石川県理学療法士会
  • 小堺 武士
    KKR北陸病院 患者支援センター 公益社団法人 石川県理学療法士会 公益社団法人 石川県理学療法士会
  • 古矢 泰子
    済生会金沢訪問看護ステーション 済生会金沢訪問看護ステーション 公益社団法人 石川県理学療法士会 公益社団法人 石川県理学療法士会
  • 木村 創史
    城北病院 リハビリテーション部 公益社団法人 石川県理学療法士会 公益社団法人 石川県理学療法士会
  • 丸居 夕利佳
    金沢西病院 リハビリテーションセンター 公益社団法人 石川県理学療法士会 公益社団法人 石川県理学療法士会
  • 米田 貢
    金沢大学 医薬保健研究域保健学系
  • 山崎 俊明
    金沢大学 医薬保健研究域保健学系 公益社団法人 石川県理学療法士会 公益社団法人 石川県理学療法士会

抄録

<p>【はじめに、目的】</p><p>通所型サービスCの運動器機能向上プログラム (以下、プログラム)の導入を検討する会議に理学療法士、作業療法士が出席し、助言を行っている。プログラム利用者にアドバイスをする一助になるのではないかと考え、昨年の本大会では、プログラム利用者に聴取した基本チェックリストの質問項目同士のつながりにおいて、年代ごとに中心的な役割を持つ質問項目を調べ、報告した。今回は、年度による違いを検討することとした。 </p><p>【方法】</p><p>2019年度~2021年度にA市の通所型サービスCにおいて、運動器機能向上プログラムを利用した70歳代と80歳代の 307名(男性102名、女性205名)を対象とした。プログラム利用者の基本チェックリストの25の質問項目に対する回答を集計した。基本チェックリストの回答データに対してネットワーク解析を行い、各質問項目の媒介中心性を求めた。解析は年代別にコロナ禍前後の2019年度(19年度)と2020~2021年度(20年度)について行った。 </p><p>【結果】</p><p>70歳代のプログラム利用者は19年度が67名、20年度が78名であった。80歳代はそれぞれ72名、90名であった。ネットワーク解析において媒介中心性が大きかった質問の上位5 項目は、70歳代の19年度がNo.16、21、4、19、1であり、20年度はNo.14、25、22、1、16であった。80歳代は19年度が No.25、1、19、8、3であり、20年度はNo.25、22、2、9、 11であった。参考) 質問項目1「バスや電車で1人で外出していますか」、2「日用品の買い物をしていますか」、3「預貯金の出し入れをしていますか」、4「友人の家を訪ねていますか」、 8「15分位続けてあるいていますか」、9「この1年間に転んだことがありますか」、11「6か月で2~3kg以上体重減少がありましたか」、16「週に1回以上は外出していますか」、19「自分で電話番号を調べて、電話をかけることをしていますか」、 21「毎日の生活に充実感がない」、22「これまで楽しんでや れていたことが楽しめなくなった」、25「わけもなく疲れたような感じがする」。 </p><p>【考察・結論】</p><p>70歳代は19年度、20年度の両方にNo.1、16が含まれていた。80歳代は19年度、20年度ともNo.25の媒介中心性の値が最も大きく、上位5項目に運動機能の質問項目があがった。コロナ禍前後に関わらない特徴として、70歳代では外出の質問項目、80歳代では疲労感、運動機能の質問項目を中心として、ほかの質問項目と関連することが考えられた。 </p><p>【倫理的配慮】</p><p>個人を特定できない匿名化がなされた後の情報の提供を受けるため、対象者の同意を得ることを必ずしも必要とせず、代わりに研究内容の情報を公開した。本研究は金沢大学医学倫理審査委員会の承認を得て行った(承認番号:885)。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ