高周波スネアによる気管支鏡下切除で診断した孤立性髄外性形質細胞腫の1例

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タイトル別名
  • A Case of Endobronchial Solitary Extramedullary Plasmacytoma Diagnosed by Bronchoscopic Resection Using a High-frequency Electrosurgical Snare

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説明

<p>背景.気管支発生の孤立性髄外性形質細胞腫は稀である.今回気管支鏡下のスネアによる切除で診断された気管支原発孤立性髄外性形質細胞腫の1例を経験したので報告する.症例.60歳,男性.2週間前からの微熱,咳のために受診し胸部CTで左肺門に腫瘤影と閉塞性肺炎像を認めた.気管支鏡検査を行ったところ,左下葉支より突出した10 mmの赤色腫瘍を認めた.生検鉗子で一部採取したが確定診断には至らなかった.そのため全身麻酔下に高周波スネアを用いて腫瘍の大部分の切除を行い,病理検査に提出した.腫瘍は好酸性のアミロイド沈着物に多核異物巨細胞と核小体の目立つ形質細胞の浸潤を認め,浸潤した形質細胞はκ鎖陽性,λ鎖陰性であり形質細胞腫と診断した.他臓器に病変を認めず,孤立性髄外性形質細胞腫と診断した.局所的放射線治療を行い,病変は消失した.結論.原因不明の気管支内腫瘍に対しては本疾患の可能性も念頭に置き,高周波スネアを用いた内視鏡的診断法も考慮すべきと思われた.</p>

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 46 (2), 102-105, 2024-03-25

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

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