保存的治療で治癒を得た気管内挿管による広範な気管膜様部損傷の1例

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書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Extensive Tracheal Membranous Rupture Following Endotracheal Intubation That Was Cured with Conservative Treatment

抄録

<p>背景.気管内挿管による気管損傷は稀な合併症の一つである.損傷が大きい場合は外科的な修復が治療の選択肢となるが,損傷の状況により保存的治療が選択される場合もある.症例.77歳,女性.心筋梗塞の加療中に人工呼吸器管理となり,抜管したものの心不全が増悪し再挿管となった.挿管時に喀血を認めたため,気管支鏡検査を施行したところ気管膜様部に3.5 cmの損傷を認めた.心機能が著明に低下していた事,縦隔気腫及び気胸を認めなかった事から,気管損傷部位より末梢に気管チューブのカフを留置し,保存的治療を選択した.損傷した膜様部は徐々に肉芽が形成され,損傷後約2カ月で治癒した.結語.気管内挿管による広範囲の気管損傷であったが保存的に治癒しえた.</p>

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 46 (2), 119-123, 2024-03-25

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862623773853184
  • DOI
    10.18907/jjsre.46.2_119
  • ISSN
    21860149
    02872137
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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