心停止を生じた肝・総胆管損傷に対してdamage control surgery を行い救命した1症例

DOI
  • 横野 良典
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 蛯原 健
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 米田 和弘
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 島崎 淳也
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 織田 順
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • A case with damage control surgery due to liver and common bile duct injury

抄録

〔要旨〕症例は,27歳男性。交通事故で受傷し,当院搬送となった。FAST陽性のショックを認め,気管挿管後に切迫心停止となり開胸大動脈遮断後に蘇生した。初療室で開腹し,肝損傷へのガーゼパッキングを行いopen abdomen management (OAM)とした。復温,輸血を行い,12時間後に再開腹したところ,総胆管断裂を認めた。胆管を外瘻化後,OAMとした。初回手術から38時間後に胆管空腸吻合による再建を行い,引き続きOAMとした。術後,再建に伴う合併症なく経過したが,腸管浮腫のため閉腹困難となり,植皮術を行い52日目に独歩退院となった。本症例は,肝・総胆管損傷に対してdamage control surgeryと早期の胆管空腸吻合による機能的再建を行い,救命し得た症例である。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862632717142016
  • DOI
    10.50840/jjacs.14-04
  • ISSN
    2436102X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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