岡山県の訪問看護ステーションにおける災害対策と在宅酸素利用者への対応の実態と課題

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タイトル別名
  • Disaster Preparedness and Supports to Home Oxygen Therapy Users at Home-Visit Nursing in Okayama Prefecture : Actual Conditions and Issues
  • オカヤマケン ノ ホウモン カンゴ ステーション ニ オケル サイガイ タイサク ト ザイタク サンソ リヨウシャ ヘノ タイオウ ノ ジッタイ ト カダイ

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抄録

【目的】西日本豪雨で被害を受けた岡山県内の訪問看護ステーション(ST)における災害対策の現状、また、訪問看護師が在宅酸素療法(HOT)利用者へ行う対応の実態、そして、災害対策の一つとして、STにおけるHOT利用者への適切な対応と課題を明らかにする。【方法】2018年8月~11月、一次調査は64人のSTの管理者、二次調査はHOT利用者への対応をした経験を持つ23 人の訪問看護師を対象とし、災害対策や実態調査を行った。一次調査では、ST管理者宛に研究説明書等を郵送し、承諾が得られた施設を対象に二次調査を行った。【結果】ST独自の災害マニュアル保有率は約64.1%であり、避難訓練の実施は少なかった。管理者の多くは、災害時の初期対応や避難の優先順位を決め、マニュアルの見直し等に取り組んでいたが、災害発生時の対応やスタッフの連携等が課題であった。訪問看護師は、90%以上が災害時や緊急時の対応方法をHOT利用者や家族へ説明していた。その中でも高齢者の避難、認知や生活状況に合わせた支援を課題として考え、訪問看護師が、災害を想定した療養者への指示出しに不安を抱えていた。【結論】ST管理者と訪問看護師双方の不安や課題の解決に向けて、ST内での情報共有が重要となるだろう。今後の災害対策としてHOT利用者のみならず、医療依存度が低い療養者への避難説明も実施され、安心した療養生活を目指しST内での検討や調整が求められる。

収録刊行物

  • 大阪大学看護学雑誌

    大阪大学看護学雑誌 30 (1), 21-28, 2024-03-31

    大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862643875505280
  • NII書誌ID
    AN1048165X
  • DOI
    10.18910/94626
  • ISSN
    21898820
  • HANDLE
    11094/94626
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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