R. Connellのジェンダー秩序理論「ヘゲモニックな男性性概念」の適用の検討 : 現代日本における社会的経済的地位の高い男性の男性学的分析において

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  • Examination of the application of R. Connell’s Gender Order Theory “Hegemonic Masculinity” : The Methods of Research on Men and Masculinities : In the case of men of high social and economic status in contemporary Japan.

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抄録

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[要旨] 1995年にレイウィン・コンネルにより発表された著書『マスキュリニティーズ』は男性学・男性性学の中で代表的な著作であり、その中で提示されたジェンダー秩序理論の中の、男性性を複数形で捉え、男性間の中にもヒエラルキー(階層)関係があることを分析した「ヘゲモニックな男性性」概念は、2000年代においても世界中で用いられている(Connell and Messerschmidt, 2005、多賀、2019)。本論では、『マスキュリニティーズ』を概観するとともに、Connellの定型化した男性性間の諸関係(ヘゲモニックな男性性/従属的な男性性/共謀的な男性性/周辺化された男性性)の功績と批判を明らかにした。また、この概念枠組みが現代日本における社会的経済的地位の高い男性を分析するにあたり、すなわちヘゲモニックな男性性としての分析の適用可能性について検討を試みた。検討の結果として、理論の妥当性と時代性の観点より一定の有効性を支持できると可能性があると結論づけた。

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