いじめを容認する態度を測定する尺度の一般成人における適用可能性 ―因子的妥当性と内的整合性,因子不変性の検討―

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  • Applicability of the Accepting Attitudes Toward Bullying Scale to the general population: Factorial validity, internal consistency, and factor invariance

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抄録

いじめを深刻化させたり,その解決を阻害したりする一因として,いじめを容認する言説の存在が指摘されている。中学生のいじめ容認態度を測定するために,5 つの下位尺度からなるいじめ容認態度尺度(神藤・齊藤, 2001)が開発されたが,一般成人における適用可能性は不明である。さらに,本尺度の下位尺度には,内的整合性が低いものや,態度の測定にそぐわない名前のものが含まれることから,その内的整合性や因子的妥当性にも疑問が残る。また,いじめ容認態度の因子構造が被害・加害経験者と未経験者,および男女間で異なる可能性もある。そこで本研究では,一般成人への適用可能性を確認するために,いじめ容認態度尺度(神藤・齊藤, 2001)の内的整合性と因子的妥当性,因子不変性を検討した。その結果,原版とは異なる3 因子解が採択され,原版よりも高い因子的妥当性や内的整合性が確認された。また,いじめ被害・加害経験の有無と性別の違いによる因子不変性も高いことが確認された。これらの結果から,本尺度が一般成人に適用可能であることが結論づけられた。

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